ノーフレームの場合はこちらをクリック→ 
 サイナスリフト 

通常、上の奥歯を抜いてしまうと、上顎洞が下側に拡大して同時に、失った歯の周囲の本来歯を支える役目だった歯槽骨の厚みが加速的に減少していきます(図2参照)。
歯を支える顎の骨の部分(歯槽骨)の高さが5ミリ以下の症例ではインプラントを埋入しても上顎洞に飛び出してしまい固定できません。したがってサイナスリフトという治療手法を選択する必要があります。 上顎洞は、上あごにインプラントを埋入するときの解剖学的な制約事項となっており、かつては上あごの奥歯はインプラント治療ができない場合が多くありました。しかしこの方法が確立され、上あご奥歯の部分にもインプラント治療ができるようになりました。  但し、治療期間が6ヶ月〜1年と長めであるという難点はあります。

また、歯槽骨が5ミリ以下の場合は仮に「入れ歯」を入れても土台が柔らかく固定されない為、安定性も非常に悪くインプラントのほうが効果的です。
(戻る)

 イラストによる説明

上顎の歯槽骨の上部(頬骨の奥)には、上顎洞(サイナス)という大きな空洞があり、鼻腔へとつながっています。

(図1)

上の奥歯を失ってしまうと、上顎洞が下方に拡大していきます。同時に、失った歯の周囲の歯槽骨が吸収されていくので、歯槽骨の厚みが加速的に減少していきます。

(図2)

上顎の歯槽骨にインプラントを埋入する為の高さ(厚み)が不足しているので出来ません。また、仮に埋入したとしても安定せず、直ぐに駄目になってしまいます。

この場合は、サイナスリフトという手法を用い骨の高さを確保(作る)する必要があります。 サイナスリフトは、歯槽骨が5ミリ以下の症例でも十分対応可能です。



(図3)

サイナスリフトとは、Maxillary Sinus Augmentation の別称で、上顎洞粘膜(シュナイダー膜:誰にでもある)を洞底部から剥離して挙上し、その挙上によってできた空隙に自家骨(自分の骨)や骨補填剤を移植してインプラントを埋入するのに必要な歯槽骨の高さ(厚み)を確保します。




(図3)

歯槽骨の厚みがある場合は、サイナスリフトとインプラント埋入の処置を同時に行いますが(一回法)、著しく歯槽骨が吸収されているケースではまずサイナスリフトを行い、歯槽骨が安定するまで約4〜6ヶ月ほど治癒期間を置きます。

  その後、経過を診てインプラントを埋入します。

(図4)
(戻る)


 サイナスリフト(臨床例)
  
 ■ サイナスリフト+インプラント
   




初診時の上下顎歯牙正面観

初診時の下顎咬合面観



初診時のレントゲン写真
左上の骨が薄くインプラントが難しいのでサイサスリフトを行う





左上の歯がないところ(丸印)にサイナスリフトを行う
左上の歯茎を切開剥離し、頬骨を露出させめがね状に開窓したところ。 ここに人工骨補填剤を入れる。





開窓した骨の中(上顎洞)にPRPと人工骨を混ぜ合わせ上顎洞内にいれる


人工骨を入れた後歯茎を戻し縫合を行う


 左側上顎洞に人工骨を入れ(黄色矢印)サイサスリフトの手術が終わり
 その後レントゲン写真を撮り人工骨が正しく入っているか確認したところ。

非常にきれいに填入されている。

 5ヶ月後インプラント3本の埋入を行ったレントゲン写真


 ■ インプラント埋入から4ヶ月後、2次手術


頬っぺた側に付着歯肉を幅広く移動させインプラントのキャップをインプラント体に装着した。
レーザーを照射し感染予防ならびに疼痛緩和、ならびに歯肉の早期再生増殖を促す。



レーザー照射した跡 
レーザー照射した翌日の歯肉の状態:左側の写真の歯肉と歯肉の空いたところは白い膜状の歯肉の初期細胞のような物で閉ざされている。痛みが無く治りがとても早い!






その翌日抜糸した状態:歯茎と歯茎の間はすでに歯肉ができつつある。痛み、違和は無い。
2次オペ後3週目






術後1ヶ月後
上部構造が入ったところ
   
 ■ 最終補綴物上部構造装着






治療完成 上顎
治療完成 下顎



治療前



治療後

 ■ 初診時






治療前上顎

治療前下顎

 ■ 治療終了後






治療後上顎
治療後下顎
   


 ソケットリフト 

 上記サイナスリフト同様、歯槽骨が充分な場合はよいのですが、不十分な時に行う手法です。サイナスリフトとの大きな違いは、サイナスリフトは上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を洞底部から剥離して挙上して歯槽骨を確保する代わりに、ソケットリフトは上顎洞のインプラントを植込む穴の奥に、将来骨になる物質を入れ、少しずつ上顎洞粘膜(シュナイダー粘膜)を押し上げていき、それが完全に骨になるのを待ってインプラントを埋設する部分が大きく異なります。

骨の量が少ないとインプラントが突き出てしまいます。
(図1)
骨になる物質を入れ少しずつ上顎洞粘膜を上げていきます。

(図2)
骨になる物質を入れ少しずつ上顎洞粘膜を上げていきインプラントの挿入が可能になります。

(図3)

ソケットリフトという治療方法は、上顎洞粘膜(シュナイダー粘膜)の挙上量3mm 程度と言われており、応用範囲の少ない方法です。また、ある面盲目的に行う外科手技で、うまくいったかどうか(メンブレンが破れたりしていないか、骨補填材等が上顎洞内にもれていないか等)実際に目で確認することができないので経験と技術の要する大変難しい治療方法です。



 ソケットリフト(臨床例)

ソケットリフト法を用いたインプラント





初診時の口腔内咬合面観右上3本、左上2本インプラント埋入予定

右上にソケットリフトインプラントを行った後の写真



 インプラント上部構造完成



 初診時のレントゲン写真



 インプラント治療後のレントゲン写真





 右上3本インプラント埋入           左上2本インプラント埋入


 治癒促進、骨再生治癒を促進させるPRPテクニック

 PRPとは(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)の略語で採取した血液の中から濃縮した血小板を取り出した血漿のことです。血小板はそもそも体の細胞の増殖を促進する成長因子があることが発見されていて止血作用とともに血管や組織の修復機転に関与することが解明されています。

 PRPを使ったの臨床的特長



骨の質が悪い、骨が薄く少ない、骨粗鬆症(中、軽度)であってもインプラントの治療が可能になりました。 また移植骨を用いて骨を作る際、移植骨にPRPを混ぜるととても強い質の良い骨を作ることが出来ます。
サイナスリフトやソケットリフトで上顎洞粘膜(シュナイダー粘膜)を押し上げ、インプラントを装着する部位に補填する治療法にも有効に活用できます。
血小板は血液中の細胞で血液を固めて出血を止める働きをします。したがって治癒部分に素早く集合して止血機構を始動させます。その血小板をさらに濃縮したPRPを患部に集合させると、血小板から成長因子が出て飛躍的に回復を早めることができます。 しかもそのPRPは自分自身の血小板から生成したものですから安全です。


インプラントや骨再生手術後の痛みや腫れを防ぐ作用がありますので、術語のケアが楽になりました。


(注意)
 血液採血とPRP生成はインプラント患者様全員に必ずしも行うものではありません。またやらないとインプラント治療ができないということではありません。  
目的は
(1) 手術後の痛みや腫れを極度に予防できる 
(2) 骨密度のよくない状態にもインプラントを多用できる。
(3) 治癒期間の短縮ができる。
(4) 手術後の歯茎の治りがとてもよい


 PRPの精製法
 PRPの精製を記述します。

<ステップ1>採 血  
 血液凝固防止剤の入った黄色の試験管(10cc)を2本(左から2本)と 自己トロンビン用試験管4cc1本、血液血球計測用試験管2cc1本を採血する。

<ステップ2>1回目の遠心分離 (2300回転/9分)    
 黄色の蓋の採血管2本をそのまま遠心分離器に入れ、1回目の遠心分離機(2300回転/9分)で分離を行う。

 血漿と血球に分離される

<ステップ3> 血漿部分の分離 
 遠心分離した採血管から空気を吸わないように、ゆっくりと5mlシリンジに長い針(18G)を付けて、血漿と血球の分離面の境目から下1〜2mmまで吸い上げる。吸い上げたものを別の試験管(赤色の蓋)にいれる。もう1本の試験管も同様にこの操作を行う。
 黄色の採血管2本から、吸い上げた部分を赤の採血管1本に合わせたもの。
<ステップ4>2回目の遠心分離 (2300回転/3分)
赤の採血管に集めたのと同量の水を入れたもう1本のバランス管を使い対角線上にセットして遠心分離を行う。

<ステップ5> P.R.P.の収集
左は2回目遠心分離後の様子、これを上方から3/4まで吸い取る。これがP.P.Pとなる。

残りの下方1/4のものが右のP.R.P.である。吸い取ったP.R.P.を別の試験管にいれ、試験管ミキサーでMixし、濃度を均一にする。
上の生成したP.R.P.をミキサーにかけたものを使いやすいように5mlシリンジに入れた様子。これで液体のP.R.P.の完成
<ステップ6>アクチベーターの作成
上の液体のP.R.P.を使いやすくゲル状にするために、上のP.R.P.に混ぜる液(アクチベーター)をつくる。
1.自己トロンビンの作成

最初に採血し放置しておいた自己トロンビン用の採血管4mlを遠心分離機(3600回転/12分)にかける。

2.血清部分の吸い取り 

遠心分離機後上澄み(血清)を上から0.75ml先ほど26Gツベリクリン針で吸い上げる。

3.10%塩化カルシウムの作成

滅菌した薬包紙に1グラムの塩化カルシウムを秤量し、10mlディスポシリンジの中に入れる。その後、蒸留水を10mlになるまで吸う。これを、付属の26G針付きのシリンジで0.25ml吸う。

4.アクチベーターの完成

上記の先ほど26Gツベリクリン針で吸い上げた0.75ml自己トロンビンに0.25mlの塩化カルシウム液を吸い取り、両者合わせて1mlにし、アクチベーターにする。
生成した血漿のP.R.P.とP.P.P.を右のような小さいシャーレに移し、この中に先ほど作った1mlのアクチベーター適量をこの中に滴下する。この作業でゲル化して使いやすくなりインプラントの切開層の部分やGBRの人工骨に混ぜ合わせる。


 多項目自動血球計数装置

多項目自動血球計数装置は採決した血液からリンパ球比率を含む血液検査データが得られます。

つまり、血液成分の血球数値を調べ感染の有無や血小板を濃縮した値を計測し再生両方PRPの成功率を確実なものにする為、使用します。

 ・ 濃縮血小板の増加の値
 ・ 血液血球計測値


多項目自動血球計数装置 pocH−100i



Copyright(C)2008 EZAKI-Dental-Clinic. All rights reserved.